カードローンを賢く使うためにはとにかく必要以上に借りないこと
カードローンは急な出費に対応できる便利な金融商品ですが、使い方を間違えると返済負担が重くのしかかってきます。「いつでも借りられる」という手軽さが、かえって計画性のない利用につながることも少なくありません。
大切なのは、カードローンを「緊急時の備え」として位置づけ、借入の目的と返済の見通しを明確にしておくことです。何となく借りて何となく返すという曖昧な使い方では、気づいたときには借入残高が膨らんでいたという事態になりかねません。
借りる前に必ずやっておきたい準備
カードローンを申し込む前に、まず自分の収支状況をしっかり把握しておく必要があります。毎月の収入と支出を洗い出し、無理なく返済できる金額を計算してみてください。この作業を省略すると、後で返済に苦しむことになります。
次に、借入の目的を具体的にしておきましょう。「生活費の補填」といった漠然とした理由ではなく、「冠婚葬祭で必要な15万円」「車検代の10万円」など、金額と使い道を明確にします。目的がはっきりしていれば、必要以上に借りすぎることを防げます。
金利の違いで返済額はこれだけ変わる
カードローンを選ぶときに最も重視すべきなのが金利です。同じ金額を借りても、金利が違えば返済総額に大きな差が出てきます。
| 借入金額 | 金利15% | 金利18% | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10万円(12回払い) | 約8,300円 | 約9,900円 | 約1,600円 |
| 30万円(24回払い) | 約48,000円 | 約57,600円 | 約9,600円 |
| 50万円(36回払い) | 約120,000円 | 約144,000円 | 約24,000円 |
表を見れば分かるとおり、わずか3%の金利差でも、借入金額が大きくなると利息の差は数万円にもなります。複数の金融機関を比較検討し、できるだけ低金利のカードローンを選ぶことが大切です。
返済負担を軽くするための実践テクニック
カードローンを借りた後、最も重要になるのが返済の進め方です。毎月の約定返済だけを続けていると、元金がなかなか減らず、結果的に支払う利息が増えてしまいます。
返済の基本は「できるだけ早く完済すること」に尽きます。借入期間が短ければ短いほど、支払う利息の総額は少なくなるからです。ボーナスが入ったときや臨時収入があったときには、積極的に繰り上げ返済を活用しましょう。
繰り上げ返済を最大限に活用する
繰り上げ返済とは、通常の月々の返済に加えて追加で返済を行うことです。この方法を使えば、元金を早く減らせるため、その後にかかる利息を大幅に削減できます。
繰り上げ返済のタイミングとして最適なのは、給料日やボーナス支給日の直後です。お金が手元にあるうちに返済してしまえば、つい使ってしまうリスクも避けられます。1,000円からでも繰り上げ返済できるカードローンが多いので、無理のない範囲で少しずつでも返していくことをおすすめします。
返済日を給料日直後に設定する理由
返済日の設定は、思っている以上に重要です。給料日の直後を返済日にしておけば、口座残高が十分にあるため返済遅れのリスクが減ります。給料日から遠い日付を返済日にすると、生活費に使ってしまって残高不足になる可能性が高くなってしまいます。
多くのカードローンでは返済日を自分で選べるので、契約時に給料日の翌日や翌々日に設定しておきましょう。自動引き落としにしておけば、うっかり忘れることもありません。
借入額をコントロールするための心構え
カードローンの利用限度額が50万円だからといって、50万円まで借りて良いわけではありません。限度額はあくまで「最大で借りられる金額」であって、「借りるべき金額」ではないのです。
実際に借りる金額は、返済計画を立てた上で決めるべきです。「毎月いくらなら無理なく返せるか」から逆算して、借入額を決定してください。生活費を圧迫しない範囲での借入を心がければ、返済で苦しむことはありません。
「借りられる額」と「返せる額」は別物
カードローン会社は、申込者の年収などを審査して限度額を設定しますが、この限度額は必ずしも「無理なく返済できる金額」とは限りません。あくまで「貸せる上限」であり、実際に借りても大丈夫かどうかは自分で判断する必要があります。
目安としては、毎月の返済額が手取り月収の10~15%以内に収まるようにすると良いでしょう。手取り20万円なら月々2~3万円の返済、手取り30万円なら3~4.5万円程度です。この範囲を超えると、生活が苦しくなる可能性が高まります。
複数借入は避けるべき理由
1社のカードローンでは足りないからと、2社、3社と借入先を増やしていくのは危険です。複数の借入を抱えると、それぞれの返済日や返済額の管理が複雑になり、返済計画が立てにくくなります。
さらに、複数借入があると総返済額も膨らみます。それぞれに利息がかかるため、トータルで見ると1社から借りるよりも支払う利息が多くなってしまうのです。どうしても追加で借りたい場合は、まず今ある借入を完済してからにしましょう。
利息を抑えるための金利交渉と借り換え
カードローンを長期間利用していると、金利の引き下げ交渉や他社への借り換えによって利息負担を減らせることがあります。同じ金額を借りていても、金利が下がれば毎月の返済額や総返済額を減らせるため、積極的に検討する価値があります。
特に、契約当初よりも収入が増えている場合や、延滞なくきちんと返済を続けている場合は、金利引き下げの交渉材料になります。金融機関側も、優良な顧客は手放したくないため、条件改善に応じてくれることがあるのです。
金利引き下げ交渉のポイント
金利の引き下げを申し出るときは、具体的な根拠を示すことが大切です。「他社では金利○%で借りられる」「これまで一度も延滞していない」といった事実を伝えれば、交渉の成功率が高まります。
- 契約から1年以上経過し、延滞なく返済している
- 他社でより低金利の条件が提示されている
- 収入が増加し、返済能力が向上している
- 利用限度額の増額と同時に金利引き下げを交渉する
電話やメールで問い合わせてみるだけでも、意外と応じてもらえることがあります。ダメで元々という気持ちで、一度相談してみるのも良いでしょう。
借り換えで金利を下げる方法
今利用しているカードローンの金利が高い場合、より低金利のカードローンに借り換えるという選択肢もあります。借り換えとは、新しいカードローンで借りたお金で今の借入を完済し、以降は新しいカードローンだけを返済していく方法です。
例えば、金利18%で50万円借りているなら、金利14%のカードローンに借り換えれば年間2万円の利息を節約できます。ただし、借り換えには審査があり、必ず通るとは限りません。また、借り換え先によっては手数料がかかることもあるので、総合的に判断してください。
トラブルを避けるために知っておくべきこと
カードローンを利用する上で、絶対に避けたいのが返済トラブルです。返済が遅れると遅延損害金が発生するだけでなく、信用情報に傷がつき、将来的に住宅ローンやクレジットカードの審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
返済に行き詰まりそうになったら、放置せずに早めに金融機関に相談することが重要です。状況によっては返済計画の見直しや、一時的な返済猶予などの対応をしてもらえることもあります。黙って延滞するのが最も良くない選択だと覚えておいてください。
返済が難しくなったときの対処法
万が一、収入が減ったり予期せぬ出費が重なったりして返済が厳しくなったら、すぐにカードローン会社に連絡しましょう。返済日前に相談すれば、返済額の調整や返済期間の延長など、何らかの解決策を提案してもらえます。
- 返済日より前に金融機関に連絡を入れる
- 現在の収支状況を正直に説明する
- 今後の返済計画について相談する
- 提案された条件を慎重に検討する
連絡を入れずに延滞してしまうと、督促の電話がかかってきたり、最悪の場合は法的措置を取られたりする可能性もあります。困ったときほど、早めの相談が解決への近道です。
やってはいけない借入パターン
カードローンの利用で失敗する人には、いくつかの共通したパターンがあります。これらを知っておけば、同じ失敗を避けられるでしょう。
最も危険なのは、返済のために新たに借入をする「自転車操業」です。A社の返済のためにB社から借りて、B社の返済のためにC社から借りるという状態になると、借入総額がどんどん膨らんでいきます。こうなる前に、家計の見直しや支出の削減など、根本的な対策を講じる必要があります。
また、生活費の不足を補うために日常的にカードローンを使うのも避けるべきです。これは収入と支出のバランスが崩れているサインであり、カードローンに頼り続けても問題は解決しません。家計簿をつけて無駄な支出を見つけ出し、収入の範囲内で生活できるように調整していくことが大切です。